ちゃんとしなきゃ、
という言葉は、
とても便利で、
とても厄介だと思います。
理由がなくても、
自分を動かせてしまうからです。
婚活でも、
仕事でも、
人間関係でも、
「ちゃんとしなきゃ」は
いつのまにか合言葉のようになります。
私もずっと、
その言葉に背中を押されてきました。
遅れないように。
間違えないように。
人としておかしくならないように。
気づけば、
何かを選ぶたびに、
「ちゃんとしているかどうか」で
自分を測るようになっていました。
でも、
ちゃんとしようとすればするほど、
心は少しずつ、
置いていかれていた気がします。
ある日、
ふと立ち止まったときに、
思いました。
私は、
誰に向かって
ちゃんとしようとしているんだろう。
答えは、
すぐには出ませんでした。
ただ、
「疲れている」という感覚だけが、
はっきり残っていました。
それからしばらく、
意識的に、
ちゃんとしようとするのを
やめてみました。
正解かどうか、
合っているかどうか、
少し横に置いて。
すると、
驚くほど、
何も起こりませんでした。
怒られることもなく、
取り残されることもなく、
世界はそのまま、
静かに続いていました。
あのとき初めて、
ちゃんとしなきゃ、は
自分の中だけの声だったのかもしれない、
と思えました。
今でも、
完全に手放せたわけではありません。
でも、
前より少しだけ、
その声に振り回されなくなりました。
それだけで、
十分だと思っています。

コメント